推理小説に見る邪馬台国



このコーナーでは、邪馬台国や卑弥呼に関連した推理小説を取り上げ
そのカバーなどに記された紹介文と私の一言コメントを付け加えています。
これから読んでみようかな? という方に参考になればと思います。
店頭にない場合もありますが古書店、図書館で探してみて下さい。

なお、順序は作者名の50音順になっていますが
すべての関連作品を紹介しているわけではありませんのでご了承ください。


阿井 渉介
「卑弥呼殺人事件」

徳間文庫
 開局三十周年を迎えた東方テレビが制作を進める記念特番「邪馬台国発見」。プロデューサーは辣腕でならす赤城諒平。入社三年目の水沢顕一はアシスタント・ディレクターとして慌しい毎日だった。が、番組のロケ現場で奇怪なでき事が続くなか、卑弥呼を演じたベテラン女優井川紅子が阿蘇で絞殺死体となって発見される。同じ日、水沢の恋人ミヲがアパートで死んでいたのだ!? ロマン溢れる長編ミステリー。

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 書き出しの1行目がすごい!
『卑弥呼の骨が出土した』
場所もすごい。なんと静岡県焼津!
結局は別物だったのだが・・・・・・・・





荒巻 義雄
「新説邪馬台国の謎」殺人事件

講談社文庫
 古代史マニアの老画家が、「マ」という文字の記された紙片を遺して殺された。事件を追う作家が、そこに、古代史最大の謎といわれる邪馬台国の真のありかを暗示するメッセージを読みとった!
 彼が殺人事件を追求しつつ到達した、その斬新かつ説得力あふれた「新・邪馬台国解読法」と殺人事件の真相は?

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 狗邪韓国は九州の北岸地域にあったとしている。
そして邪馬台国は九州のへそ?




井沢 元彦
卑弥呼伝説 地に降りた神々

実業之日本社 JOY NOVELS
 「ヒミコは殺された」・・・・・・
古代史研究家が謎の言葉を遺して殺害された。だが犯行現場は完全な密室。事件を解明するため、トレジャー・ハンター、氷下源寺峻が乗り出した。事件の夜、現場の前で踊っていたという奇妙な神楽集団の正体とは? 長編歴史ミステリー!!

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 井沢氏の邪馬台国論は「逆説の日本史」古代黎明編でも知ることができる。特に興味深いのは出雲四柏手の秘密。



内田 康夫
箸墓幻想

角川文庫
 邪馬台国の研究に生涯を費やした孤高の考古学者・小池拓郎が殺された。その直後、彼の発掘していた古墳から邪馬台国の手がかりと思われる銅鏡が発見され、考古学界は騒然となる。浅見光彦は、小池が寄宿していた当麻寺の住職から事件解決を依頼され、早春の大和路へ向かった。老考古学者が遺した一通の古い手紙と色褪せた写真・・・・住職の娘・有里とともに事件を追う浅見は、いつしか時を超えた女達の妄執に溺め捕られてゆく。古代史のロマンを背景に展開する格調高い文芸ミステリー。

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 この『箸墓幻想』は毎日新聞に連載されていたのだが、筆者があとがきでも書いているように、その執筆中にホケノ山古墳が最古級の前方後円墳であることが判明したり、連載中には神の手・藤村氏の石器捏造事件があったり、連載終了間近には勝山古墳が卑弥呼の時代のものであることが判明するなど、多くの出来事とリンクしていることが興味深い。そしてそれらは小説と同じように、畿内説を強調する出来事であったことも何かの因縁か?




邦光 史郎
七つの邪馬台国

徳間文庫
 ヤマト根元教の教祖・日御子が病にたおれたため、八十万信徒の中から十七歳の美少女が後継者=宗女トヨに立てられ、掟に従って七つの邪馬台国を巡り、宝鏡を手に入れる秘儀の旅へと出立した。しかし教団の内外にこれを阻もうとする勢力があり、密かにこの宗女の聖地巡歴を援助するよう依頼された古代史家・春日浩三は、早くもどす黒い陰謀の渦にまきこまれるのだった・・・・・。長篇歴史推理。

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 題名からして諸説ある邪馬台国論争を物語っている。代表的な候補地を巡る内容は、邪馬台国初心者には参考書として最適?




木谷 恭介
「邪馬台国の謎」殺人事件

廣済堂文庫
 六世紀から七世紀にかけての古代国家をテーマにした『古代日本成立の謎』という本は、ダイナミックな内容とともに、作者の年齢、性別、経歴など一切が伏せられていることも話題となり、三十万部を超えるベストセラーとなっていた。大学教授やその妻、女性エッセイストなどが実作者として名前がとりざたされていたが、そのうちのひとり、志学館大学の助教授、鬼室和明が研究者たちとの会合のあと、水死体となって発見される。幻の史書『百済記』をめぐる謎も新たに加わり、宮之原は事件の鍵を握る実作者の正体を追う。
(廣済堂Blue books)

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 ヒロインのエッセイストは、邪馬台国大和説の論拠を魏志倭人伝の中に発見した。それはこれまであまり論じられていなかった(と思う)、魏の役人、張政の滞日期間の長さだった。





斉藤 栄
邪馬台国殺人旅情

祥伝社 NON NOVEL
 旅行評論家・夏木香奈は、小早川警視正との婚約記念に、福岡・柳川等、九州の邪馬台国比定地を巡るツアーに参加した。二人にとって想い出深い旅となるはずだったが、一行十五名を乗せて福岡に向かう機上で、奇妙な事件が起きた。人を呪う<詛>と書かれた『魏志倭人伝』の一節を記した印刷物が発見されたのである。「何も起こらなければいいけれど・・・・・」という香奈の不安は的中した。ツアー参加者の五海田が福岡で急死したのだ。最初、それは心不全による病死と思われたが、不審を抱いた小早川は密かに捜査を開始した。そんな時、明らかな殺人事件が発生した。残された謎の言葉”ハニワ”と583308の数字は何を意味するのか・・・・・。
 ミステリーの第一人者が邪馬台国論争の地を舞台に放つ本格推理・小早川警視正シリーズの第四弾!

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 今は祥伝社ノンポシェット文庫からでているので手軽に読める。
 ところで九州だけでなく全国の邪馬台国比定地を巡るツアーというのがあったらどれくらいかかるだろうか? ちなみに私はまだ3カ所しか行っていない。






島田 一男
卑弥呼塚殺人事件

光文社文庫
 熊本菊水町に、ミス・卑弥呼コンテストの審査員としてやって来た日報旅行者の小尾久男と検死官・白川美津は、医師3人の連続殺人事件に巻き込まれた。事件の背景に浮かんだのは3人が取り組む人工妊娠の研究・・・・・。
 赤い蔓珠沙華の花びらが、意外な犯人を割り出す!大好評「ふるさとミステリー」シリーズ、期待の第3弾。

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 主人公(40前の男)はしゃべりがべらんめえ調で、その上自分のことを「あたし」「あたしゃ・・」と言う。そんなことばかり気になって集中できない。
 やたらと古墳や遺跡の名前が出てくるのでチェックするのが大変!



志茂田 景樹
邪馬台国の神符

徳間文庫
 名勝地栗林公園で若い女性が『倭王の刺青』という謎の言葉を残して殺された。
 代々の漢方院を継ぐ加倉良介は、背中に刺青を彫った藍子と名のる女性から、ある薬草の調査を依頼された。ところが、加倉のフィアンセ刀茂有佐子の兄は、その薬草を目にして顔色を変えやがて発狂。新婚旅行中の加倉にも藍子から電話が来て・・・・・・・。
 邪馬台国の昔から呪詛をこめて伝えられた鬼草(キノクサ)に秘められた野望。長編伝記ロマン。

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 邪馬台国阿波説を取り上げ、藍待草という薬草が古代阿波で栽培されていたことから、卑弥呼はこれを鬼道に用いて支配をしたとする。
 この阿波説では投馬国は吉備国児島郡に比定しており、その南に邪馬台国があったとしている。ちょっとまて、投馬国は北九州から東にあるぞ?そして邪馬台国はその南?


高木 彬光
邪馬台国の秘密

角川文庫
 かつて数々の大論争を巻き起こした邪馬台国の正確な位置、またそこに君臨した女王卑弥呼はどんな人物だったのか・・・・・いままで、それを学問的に論証し、決定的に指摘し、誰もが納得できる結論を導き出したものがあっただろうか。
入院加療中の名探偵神津恭介は病床のつれづれに、友人の推理作家松下研三と共に、この歴史最大の謎に挑戦した。しかも二人は、古代日本の地理、気象状況に忠実に従い、少しの詭弁、妥協も許さないという厳しいルールを課し、先人の誰もが辿りつけなかった「真の邪馬台国」を見つけようというのだ。決定的な論拠を示し、幻の国に迫る一大野心作。

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 病院のベッドの上でこれだけ自信たっぷりに言われれば・・・・・神津恭介恐るべし。
 「邪馬台国はベッドで寝ているんじゃない!現場で起きているんだ!」という考古学者の叫びが聞こえる?





長尾 誠夫
邪馬台国殺人考

文芸春秋(単行本)
 昨夜十時頃上野広小路停留所に最終電車の着きしに胸を刺さるる婦人を発見せり然れども運転手の警察に通報せむとせし間如何しけむ死体は消え失せたり懸命なる捜索の末不忍池弁財天に死体が放置せらるるを発見せり”邪馬台国の怨み晴らし候。人麻呂”と書きたる謎の懐紙あり所持せる物より婦人の名は黒田トシ子二二歳盛岡生まれと判明然れども死体移動犯人の動機、懐紙の文章依然として不明なりと云う
・・・本文、新聞記事(明治三八年十一月七日付け)より


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 明治38年、大学生の金田一京介が、柿本人麻呂の歌に隠された暗号を読みとり、邪馬台国阿蘇説にたどり着く。・・・そしてこの血統は金田一耕助、金田一少年へと脈々と受け継がれる?



深谷 忠記
「邪馬台国の謎」殺人事件

光文社文庫
 九州肥後市で、市長選候補者の大曽根英隆が毒殺された、遺跡群に建設予定の大レジャーランド推進派と対立していた彼は、手帳に邪馬台国に関する奇妙なメモを残していた。いったい何を伝えたかったのか!? 熊本県警から相談を受けた警視庁の勝刑事は、15年前に東京で起きた心中事件を思い出していた。・・・・・
 古代史最大の謎と密室トリックの究極の融合に挑む傑作長編!

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 なぜか表紙カバーの絵の中央に大きな銅鐸が描かれている。作者が意図的に描かせたものなのか、画家があまり考えずに描いてしまったのか、これぞ最大の謎である。銅鏡だったらよかったのに・・・・



松本 清張
陸行水行 別冊黒い画集2

文春文庫
 南朝鮮から日本に上陸して耶馬台国に至る旅程が、古代史の大問題になっている。古代の人々が通ったであろう道をたどろうと思い立った二人はどうなったか? 耶馬台国のロマンと古代史の推理がみごとに結晶した「陸行水行」のほかに、「形」「寝敷き」「断線」の三篇を収め、日常性のなかの人間心理をえぐっている。

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 大御所松本清張の短編。
 登場人物の郷土史家は伊都国や奴国を北部九州の内陸に求めている。そしてたどり着いた先は・・・・・